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2006年5月23日 (火)

杉浦日向子「百日紅」

杉浦日向子さんのマンガで一番好きなのは何だろうと考えると、この「百日紅(さるすべり)」です。

絵師葛飾北斎。その家内制親子工房(長屋だけど)でやはり絵を描く娘のお栄、うだつのあがらない北斎の弟子栄泉善次郎(のちに栄泉として春画で有名になる・・・はず)らが繰り広げる、おもしろくて胸をつかれる、ときに奇妙で怖かったりする生き生きとした江戸話。

印象的なのは、お栄が龍を描く話、善次郎のバフン餅の話、国直の浅草ホオズキ鉢の話、スッポン鍋の話、カワウソの話・・・きりがないほどです。いつまでもサザエさんか水戸黄門みたいに続いて欲しいマンガだったのですが、シリーズは、北斎のまだ幼い娘の話で唐突に終わります。

また、「首が伸びる」話で登場した酒豪できこえる遊女滝山。たしか彼女がもうじき身請けされるのだと聞いて国直が、「滝山はもう(浴びる程には)飲みやしまい。酔えない酒ほどせつないものはないもの。」というようなセリフを言う場面がありました。

杉浦日向子さんもお酒にめっぽう強い方だったらしいです。

杉浦日向子さんが亡くなったことを思い出すとき、必ず滝山の姿が重なって見えてきます。

百日紅 (上) Book 百日紅 (上)

著者:杉浦 日向子
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↑文庫版です。(全3巻)

百日紅 (上) Book 百日紅 (上)

著者:杉浦 日向子
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↑上・下巻です。杉浦日向子全集の第3巻。

追記:たしか「東のエデン」のなかの作品でたしか「可否」(コーヒーの漢字表記)に出てくる青年医学生?は二階堂みたい!(佐々木倫子著『動物のお医者さん』の二階堂君です)なのでなんかイイです。この本も好きだー。

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